徒然草紙~神社とか小説とか~

神社仏閣巡り・小説・歴史考察・石談義など、ごった煮ブログです。ちょっとトンデル時もあります(笑)。

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「白夜行」・「幻夜」

白夜行 (集英社文庫)白夜行 (集英社文庫)
(2002/05)
東野 圭吾

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 東野圭吾氏のミステリー長編です。

 1973年、大阪布施で質屋の主人が殺された。
 殺された質屋の主人がよく出入りしていた未亡人の女性と、この女性に付き纏っていた雑貨商の男が容疑者と見られたが、雑貨商の男が事故により急死、未亡人の女性もガス事故死するなどで質屋主人殺しは迷宮入りした。
 被疑者であった未亡人の娘・雪穂は唐沢家の養女となり、何不自由なく美しく成長する。
 が、数多の幸せ・栄光を掴んでいく雪穂の周りには不可解な事件が付き纏っていた。
 やがて彼女の背後に、殺された質屋の息子・桐原亮司の影が見え始め……。


 この小説の何がすごいかって、

 亮司と雪穂、共生しあうふたりの主人公の目線で物事が書かれていないこと。かつふたりの思いが書かれない事。
 主人公ふたりに関わる人々の目線によって、ふたりの言動を読み取り、彼らが何を考え行動しているのか読者が想像で埋めていく読み方をしなくてはいけないこと


 に尽きると思います。
 だから、この話に正解はなく、また読者の描くふたりの像が正解である、ともいえると思います。

 ま~~何にしたって、亮司と雪穂は超悪いヤツ、とくに雪穂は本物の悪女ですね。すごいです、雪穂。
 亮司は冷酷冷血な完全犯罪者、努力家だけどある意味天才的です。
 雪穂は表面は完成された美しい女性だけれど、中身は真っ黒です(笑)。

 ふたりが共生しあう姿は、表立ってはっきりと書かれません。が、地の文やそれぞれの行動でちらほら見えています。
 だから、すごく推理の余地があって、読み手としては面白いです。

 なんで彼らが悪事に手を染めるようになったかは、一番初めの質屋殺し事件に真相があるのですが。



白夜行 完全版 DVD-BOX白夜行 完全版 DVD-BOX
(2006/06/23)
山田孝之、綾瀬はるか 他

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 で、ドラマ版「白夜行」。
 わたしは原作を読む前にドラマをレンタルして見ましたが、確実に原作を読んでからドラマを見られることをおススメします。
 何でかといったら、初っ端から原作のキモになる部分のネタばらしがあるからです(爆)。
 絶対、これ見る前に原作読んだほうが、楽しめますよ~~。

 あと、個人的には亮司の性格が気に入らん! あんなめそめそした弱腰亮司は亮司じゃないよ!



幻夜幻夜
(2007/03)
東野 圭吾

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 そして、原作版「白夜行」の続き(といわれる)「幻夜」、これもすごい話でした。


 1995年1月17日、兵庫西宮の街は未曾有の震災に見舞われた。
 自殺した父親の通夜にて借金の取立てに来ていた叔父を、震災のどさくさで殺した水原雅也。
 が、叔父を殺害した現場を新海美冬という美しい女に見られてしまう。美冬は雅也の殺人を誰にも言わず黙っていた。
 東京に出てきた美冬は宝飾店などに勤め、社長夫人となりスキルアップしていく。
 しかし彼女の周りには様々な事件がおき……。


 この小説に出てくる新海美冬は唐沢雪穂を超える悪女です。半端じゃないです(笑)。
 そんな美冬に誑かされ、次々悪事を重ねていく水原雅也。彼はある意味哀れです。

 「白夜行」は主役ふたりの目線による言動を完全に省いてあるお話でしたが、「幻夜」は主人公美冬と行動を共にするもう一人の主役(と思われる)雅也の目線が入っています(とはいえ、美冬目線はありませんでしたが)。
 だから、悪女美冬の生々しさと彼女一流の悪の美学が垣間見えます。だから余計毒々しいです。
 個人的に思ったのは、美冬は「女版亮司」っぽい。彼女は雅也に「亮司が完全に出来ていた事」をするよう求めています。
 でも、雅也は亮司とは違い、常に自分のしていることに迷いを持ちます。だから、後々悲劇的な結末を迎えます。
 彼女の正体が誰か……というのはネタバレになるので書きませんが(でも、「新海美冬」は本物の「新海美冬」じゃないです)。


 「白夜行」・「幻夜」ともに先の読めないスリルがあります。
 上っ面を読むだけでは理解できない小説です。だから、地の文を目を皿のようにして読まなきゃ、先の犯罪のトリックや主人公達の感情を見落としてしまったりします(笑)。

 あと、書き手だからこそ東野圭吾氏が使った手法に勉強すべき点がある、と思いました。
 地の文の大切さというものを改めて思い知りました。 



影
(2006/02/15)
柴咲コウ

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 にしても……柴咲コウの「影」を聴いて「白夜行」にはまったのって、わたしくらいかもな(笑)。
 それだけ、「影」は「白夜行」の世界を……「亮司の哀しみ・ひたすらな献身」を余すところなく描いた素晴らしい作品だということです。

 「影」と「白夜行」は、切っても切り離せないです。
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