徒然草紙~神社とか小説とか~

神社仏閣巡り・小説・歴史考察・石談義など、ごった煮ブログです。ちょっとトンデル時もあります(笑)。

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謎の弁才天女―福神の仮面をかぶった呪詛の神(吉田大洋 徳間ブックス)






「征腹者は王女を奪うだけでなく、被征腹者の神々を別なかたちにして認めるという方法で抹殺していく。


 例えば、ナーガとナーギ→シヴァ神→不動明王という図式である。


 しかし、被征服者は彼らの真の神を忘れない。変形された神々に、怨念と悲憤をぶつけ、強力な呪詛神へと仕立てていく。


 わが国では、弁才天女に役の行者、山伏、忍者、海賊、猿楽者、琵琶法師、鉢屋衆などがからむ。本来、美しかるべき弁才天女に、カーリーやドゥルガー、宇賀神、荼古尼天、稲荷などの性格が加えられ、恐ろしい鬼女へと変身していく間には、虐げられた人々の慟哭があった」


(「はじめに」より)





既に絶版の本で、非常に手に入りにくいです。


筆者・吉田大洋氏が出雲神族の口伝の継承者である富當雄氏から聞いた遺言、


「我々の大祖先はクナトの大首長(おおかみ。岐大神)だが、もう一つ隠された女首長(めがみ)にアラハバキがあった。体制側によってこれらが抹殺されようとしたとき、クナトは地蔵に、アラハバキは弁才天へと変化した」


から、弁才天女を辿っていった本です。


北条氏や修験行者、真言宗や南朝が何故弁才天女を念持したのか、その背景は暗く怖ろしいものがあります。


美しいはずの弁才天女が、どうして嫉妬深い呪詛の女神になったのか、裏を探ると敗者の怒りと哀しみ、怨嗟があったようです。


「クナト」と「アラハバキ」がアイヌの古語で「男根」と「女陰」という意味があるという説には、興味深いものがあります。


また、この本に掛かれている実際の呪詛は、背筋が寒くなるものばかりです。


参考文献に、「金光明最勝王経」にある、「大弁才天女品」や、「江島縁起」が付いています。













天河大弁財天社は昨今ニューエイジの人たちに「宇宙に繋がる場所」として有名ですが、吉田大洋氏はここに強い呪詛の力を感じられました。


弁才天女の日本での別名は「市杵島姫」で、籠神社の秘伝(海部氏勘注系図・国造本紀)では、市杵島姫の別名を佐手依比売(亦の名、日子郎女)で、彦火明命の正妃となっています。


また、「宇佐家伝承 古伝が語る古代史」「続・古伝が語る古代史―宇佐家伝承」(宇佐公康・木耳社)では、天照大神に命じられた市杵島姫が宇佐の御許山に降臨し宇佐津彦と結婚しますが、南から攻めてきた神武天皇の要求により、敗れた宇佐津彦は市杵島姫(宇佐津彦に嫁いでからは、宇佐津姫と名乗っていた)を差し出します。宇佐津姫は神武の妃となり宇佐津臣命と御諸別命を生します。が、東征途中に斎島(厳島)で市杵島姫は死去、その一年後に神武も崩御します。


「元初の最高神と大和朝廷の元始(海部穀定 桜楓社)」では、神武や崇神は彦火明命の転生(別魂?)というふうに書かれていたので、何か関係あるのかな? と思ったり。


……で、クナトノ大神とアラハバキ姫の関係は、この本を読んだ限り解りませんでした(-_-;)。


一緒の時代に生きた酋長同士なのか、また別の時代に存在した酋長なのか、一対なのか……判断するのは、難しいです。





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